スコールファンクラブU


スコールファンクラブ………


それはトゥリープファンクラブにも並ぶとも劣らない程会員人数を要しているファンクラブである。
そしてそのファンクラブ(以後FC)は本人(スコール)にはその存在が知られていない。
理由は簡単。
そんな活動をしている事がばれたら今以上に自分の殻に閉じこもってしまう事間違いなしだからである。
そして今日も会員達の活動(?)は続く・・・・

「プッファ〜……疲れた〜…」

ごそごそ・・・・どさっ

「ったく重いのよこれ。何でこんな重いもんつけて仕事しなきゃなんないのよ」
「ま〜ま〜しょうがないでしょ。マスターノーグの趣味なんだから」
「趣味かなんか知らないけどさ…ったく…姿もキモかったらセンスもキモいっつーの!」
「いいとこなしじゃんあのデブ!」
「ちょっと〜そんなの聞かれたらやばいわよ」
「いいのよ別に。私がここで教師やってるのギャラがいいからやってるだけだもん」
「そんなの私もよ」

『ね〜』(ユニゾン)

「あっでもでも!今は違うじゃない♪」
「…………っあ〜〜〜!そうね!そうだったわ!今の私達には彼がいたわね!会員NO.9876」
「そうよ!会員NO.9875!」
「は〜…まったく…この仕事してて本当に良かったって最近になって思うのは彼のおかげよ〜」
「いいわよね〜彼!」
「素の自分だったら話かける事なんてできないけど、この暑苦しい衣装着てたら話かけられるのよね〜」
「うふふ」
「何よ。会員NO.9876?」
「私、今日話しかけたし」
「嘘っ!ぬけがけしてないでしょうね」
「してないわよ。『スコール・レオンハート。廊下は走るな』って言っただけ」
「ならいいけど」
「でもさ〜。この仕事してると普通に話しかける事はできるけど注意しかできないって所がマイナスよね〜」
「まあね〜。うちら教師って嫌われてるから話かけられる事なんてまずないしね〜」
「そうなのよ〜!あはははははは………はあ…笑えないわ……」
ず〜ん……(落ち込む二人)
「まっまあまあ!普通の生徒は話かける事さえできないんだから良しと思わなきゃ!」
「そっそうよね。彼を見てるだけでも幸せなんだから。これ以上望んじゃだめよね」

バタンッ

「たっだいま〜」

「ちょっと。静かに開けなさいよ。今いい話してたのに」
「あっもしかしてスコール様の話?!」
「そうよ。注意できるだけで普通の子より幸せよねって言ってたの。あんたもそう思うでしょ会員NO.9877」
「んふふふふふふふふふふふ」
「うわっ!何よ気持ち悪い」
「注意できるだけで幸せ?違うわね。話かけられて幸せなのよ」
「そんなのされるわけないじゃん。うちら嫌われてんだから」
「じ・つ・わ!」

バターンッ

「ちょっ!ちょっと!会員NO.9874!静かに開けなさいよ。今会員NO.9877と話してんだから」
「そんなの聞かなくったっていいわよ!」
「何々?どうかしたの」
「ふんっ!」
「まあまあそっとしておいてあげてよ。今から話してあげるから」
「こほん!今日ね炎の洞窟で試験があってそこの担当だったの」
「で、会員NO.9874と入り口の所で二人で立ってたのよ。」
「でさ、あの試験って制限時間申告してもらうじゃん?彼さあ、それで………むふふふふふふふ」
「ま……まさか」
「そうなの〜わ・た・しに話かけてきたのよ。きっと私日頃のおこないがいいからなのね」
「天にも昇る気分だったわ♪」
「おかげで私は地獄だったわよ!泣き崩れそうだったのを必死で立ってたのよ!!」





「でねでね。彼。制限時間10分で見事合格!」
「私さ、お祝いの言葉でも言おうと思ってたら会員NO.9874が走って帰っちゃうから
しょうがなく私も一緒に帰るしかなくて。彼と話せなかったんだから」
「……ってみんなどこいったの?あれ?おーい」



「気持ちわかるわ会員NO.9874」
「そうよ。私でも走って帰るわよ。会員NO.9874」
「え〜ん。会員NO.9875・9876〜」
「よしよし。今夜は飲みに行こう・・ね」
彼…スコールの行動によって1つの友情(?)が壊れ、そして生まれるのであった………



追記:しばらく後でマスターノーグの命令で学長派とマスター派とで争いが始まるが彼女達はまだ知る由もない




【あとがき】

そんなわけでー、なにげにSFCは連載の話なんですね(笑)
前回の話は生徒がファンでしたが、今回は先生だってファンなのだった。とゆう話でした。
ここの場合先生すら魅了するとゆう事の他に、FF8に出てくるあの先生さん達の
性別がどっちでもいける事に気付いたので「あ、ありかも」と思い書いた次第でございます。
そしてゲーム中にあった場面ともリンクさせてみたりしてみました。気付かれた方はいたでしょうか?
ってか分かるように書いたんだから分かりますよね(笑)
FF8を再プレイされる方は是非この小説のような事があったと思いながらプレイしてもらえたら
私が嬉しいです(お前がかよ)


BACK≫