今日から俺が主人公!!

俺の名前はゼル・ディン!
あの魔女との決戦後…俺は!俺は--------!!

「ゼル教官廊下でスケートボードは−−−−−−!!」

(秘技!聞こえないふり。はっはっはー、俺の走りは誰も止められないー!!なんつってーー)

「あぁっゼル教官止まって下さい!危ないっ!前見て!前!前ーーー!!」

「…?どわぁっ!!」


どかっ!

ごんっ!


「っっっっって〜〜!!頭思いっきりぶつけたー!」

「くっ…ゼル…お前廊下でスケートボードなんかするんじゃない」

『!!』

「なんで俺(ゼル)が…目の前にいんの?」

「なんで俺(スコール)が…?」

二人同時に廊下の水路に映った自分を見る。

「うわーーーーっ!俺スコールになってる!なんで?どうして」

体中のあちこちを触って確かめだすスコールの容姿をしたゼル。

「やめろ。あまりべたべた人の体に触るんじゃない」

「うっわー…俺スコールになっちまったよ…」

「ふう…何故こうなったかは分からんが、シド学園長に報告しに行くぞ」

「あ?おう。そうだな」



【学園長室】

「なんですって?スコール君とゼル君が入れ替わった?」

「はい。そうです」

「そうですか。ふむ、きっと原因はその衝突でしょうね」

「はい。そうとしか考えられません」

「分かりました。それではもう一度同じ事をしましょうか」

「そうですね。ゼル。やるぞ」

「(何?!)ちょおっと待った」

「なんだ(俺の顔でその話し方をやめてくれ)」

「(スコールになれるなんてめったにない機会、逃してたまるかよ)頭が痛いんだ。もう一回ぶつけたらヤバイと思う」

「…まだ痛いのか?俺はもう痛くないぞ」

「(頑張れ俺)たぶん俺の体だからだよ。石頭だからな俺の体は。痛いのはスコールの体だからだ」

「…そうか。分かった。シド学園長、明日までとりあえずこのままでもいいですか?」

「いいですよ。ちょうど君(スコール)に任務は入っていないですし。」
「ゼル君の代わりに教官として教壇に今日は立ってもらって明日、元に戻る(かどうかはわかりませんが)とゆう事で」

「分かりました。皆にこの事は?」

「言わなくてもいいでしょう。言っても混乱を招くだけです。どうせ明日には元に戻る(かどうかは分かりませんが)のですから」

『はい』

「あ、学園長俺はどうしてたらいいですか?」

「そうですね、授業を見学しているとゆう形で一緒に教室に居た方が都合がいいかもしれませんね」

「分かりました!よっし!じゃあスコール…いやゼル!授業まかせたぞ!」


「……(全く分かってない)」

「…では授業の時間のようなのでこれで失礼します」

「失礼しまっす!!」

「はい。ではまた明日(人格が入れ替わってるだけでこんなに違うものなのですね〜。面白い)」

実はめちゃくちゃ面白がっている学園長であった。


「おい。授業はどこまで進んでるんだ?」

「えっと…ああんと…確かこの間お前が見学来てた時の所までだ」

「?!あれは2週間前だぞ?全然進んでないのか?!」

「ん?んー…まあ俺は変わりに生きた授業をしてるからな(得意げ)」

「(こいつは…)…分かった。じゃあ4Pからだな」

「ん?そうだったか?まあスコールが言うなら多分その辺だろ?スコール…じゃなくてゼル。よく覚えてるな」

「……頼むから授業中は一言も話さないでくれ」

「ん?OK!分かった。俺はお前だからな!クールに行くぜ」

あごに手をあて、眉毛を上下にあげながら言うスコールの姿をしたゼル。

「(…俺はそんな事した事ないだろ)…頼んだぞ」



【教室1】

「今日はスコールが見学に入る。スコール後ろで見ていろ」

「分かった。皆よろしく」

『…は・はい』

くう…羨望のまなざしが俺にそそがれている。くそっ!スコールめいつもこんな風に優越感に浸ってやがるんだな。

羨ましい奴。

「では教科書4Pを開いて」

ざわざわざわ…

「なんだ?うるさいぞ」

「いえ…ゼル教官がどこから始めるのか知ってるみたいなので…(なんだとぉ!とかって言ってくるぞっ)」

「…(やれやれ)授業を続ける。」

『あれ…?何にも言わないぞ?』(クラス全員の心の声より)

…ふう。やっぱすげーなスコールは。

教官テスト受けてないくせにめちゃくちゃ分かりやすい授業しやがる。あんな事俺は知らないぞ。

「ではこの例題、敵に人質を取られた場合どうする。出席番号1番答えろ」

「はい(どうしたんだ今日のゼル教官は)」

キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

「…以上で今日の授業を終了する。明日は教科書15Pからだ」

『…ありがとうございました』

「あのっ!ゼル教官!」

「なんだ」

「今日はどうかされたんですか?」

「なんだ?何か今日の授業で不満でもあったか?」

「いえっ!とんでもありません!!…が、いつもとなんか違うな〜って…」

「(ばれた…のか)おかしいか?」

「いいえっ良かったです」

……なんだよ…あいつら…俺にあんな話し方した事ないくせに…

「ん…さん…あのっ!スコールさんっ!!」

「おわっ!なんだよっ!!」

「あ…すいません。あのっ!今度いつ任務に行かれるんですか?(どきどき)」

なんだよキラキラした目でみやがって!

一度だって俺をそんな目で見た事ないくせに!!

「知らね〜よ。んな事聞いてどうすんだよ」

「あ…すみませんでした!」

ばたばたばたばた……

「ちっ!なんだよ。逃げなくたっていいじゃねーか!!せっかくスコールになったってのにっ!つまんねー」

「悪かったなつまんなくて」

「げっスコじゃないゼルッ」

「あんな話し方するからだ」

「いつもと同じ話し方しただけだぞ」

「お前は今俺なんだぞ。俺の場合よっぽど話し方に気をつけないと必ず皆逃げるんだ。」
「だからいつものお前みたいに話すなと言っただろうが」

「…ふ〜ん。お前めんどくせえんだな」

(お前が簡単すぎるんだよ)

「まあ、いい。あと4時間も授業すれば今日は終わりだ」

「スコ…じゃなくてゼル。お前授業凄く早くて分かりやすいな…」

「そうか?普通にしたつもりだが…」

(やっぱり脳みそは俺のでもスコールが使うとちゃんと働くんだな)



【教室4】

「ゼル教官?!ど…どうしたんですか?」

「(またか)なんだ?」

「いえ授業しようとしてたので」

「今は授業をする時間だろう」

「あの…なにかおかしなものでも食べたんですか?」

「(やれやれ)授業をはじめる。席につけ」



【廊下】

「また聞かれたな」

「みんな俺をなんだと思ってんだ(怒)」

「心配してるんだろ」

「はぁ?」

「ああ見えてもお前のことを慕ってるんだろ(たぶん)」

「…俺のことを」

「お前だけじゃないか?教官で生徒から普通に話しかけられてるのは?」

「…そうかも」

「そうゆう事だろ」

「俺…スコールよりもしかして…好かれてる…のか?」

「じゃないのか?」(←スコールも自分の事が分かってない奴)

「スコール!ここでちょっと待っててくれっ」

(やれやれ…今度はなんなんだ)


ガー−−−−−−−−ッ

「!?」

どかっ!

ごんっ!


「…っっつーーーーー!(はっ体は!?)あーーーー!戻ってる!やったー」

「…おい」

「やったなスコール♪」

「くっ…こうゆう事をする時は前もって言え」

「悪い悪い!俺ちょっと生徒ん所に急ぐからさ」



【中庭】

「お〜い!お前ら〜!」

「なんですか?ゼル教官」

「今日の授業は悪かったな!」

「はい?素晴らしかったですけど」

バンバンバン!

「あの…いた…背中痛いんですけど」

「いいっていいって!皆まで言うな!明日からはまたいつもの様に生きた授業をしてやるからな。うんうん」

「は?」

「いいからっ!そうだ!明日は腕立て2000回しような!お前のクラスのみんなにも伝えといてくれ」

「えっちょっと…やですよ。っていないし!」



「おーい。お前のクラス明日腹筋2000回してやるからなー♪」



『一体どうなってるんだー』(ゼル受け持ちのクラス全員の心より)



そっか−−−俺、自分でも知らない内に、スコールを越えた主人公になってたんだな〜(くすくす)

よっし!燃えるぜ!

明日からバリバリやってやるぜ〜待ってろよー!!



【次の日の教室】

「みんなっ!おっはよ−−−−−−−−−」

「って誰もいねえっ!なんで?!」

答えは皆ボイコットしたからだった(そりゃ逃げるだろうよ)


ちゃんちゃん



【あとがき】

そんなわけでー!!今回はスコールとゼルが入れ替わっちゃってます(笑)
なにげに挿絵をすんごく入れたくなった小説なんですが
そんな体力気力は持ち合わせてないので上のイラストになりました。
なんせゼルがスコールに入ってると私の描くスコールではありえない程
スコールが表情豊かになる感じになるイメージなので♪
今回は途中いい話っぽいテイストなんですが
実は当事者の勝手な勘違いとゆうちょっと切ない話ですか?(聞くな)
ってかこの入れ替わり話ですが、膨らまそうと思ったら
いくらでも膨らませれますので気が向いたらこの入れ替わり話しがひょっこり
出来るかもしれません。え?いらない?でしょうともー(笑)

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