女心とはこれいかに

「…い…おい!大丈夫か?!」

「……ん…」

「!」

「…ゼル…さん?ここは…?」

「良かった!目が覚めたんだな!ここは保健室だぞ」

「保健室?」

「そう!覚えてないか?さっきはしたない生徒におかしな事言われて気を失った事」



そうなのである、この気を失っていた女性、三つ編みの図書委員さんは
…じゃなくて今現在は三つ編みの司書さんは前回ガーデンの女性徒にからかわれ、ぶっ倒れてしまったのである。
…とはいっても殴られたとかではない。(詳しくは男はつらいよ@をご覧下さい)



「あ…私、倒れちゃったんですね…すみません迷惑かけ…て」

話していく内にどんな話をしていたか思い出し、どんどん顔を赤らめていく司書さん。

「迷惑なんて!あいつらが悪いんだから!!君は悪くないよ!!!」

司書さんが赤らめているのに気付かない超鈍感ゼル。

「まったくあいつらときたら!今思い出しても腹が立つ!腕立て1万回くらい言っとけば良かった!!」

「そ、ですね…」

すでに顔がゆで蛸のように真っ赤な司書さん。

「う〜ん。1万回でもまだ甘い気がするな!やっぱ2万回くらいかな?!」

ここでようやく司書さんの赤っぷりに気付くゼル。

「ど、どうしたんだ?!その顔!!真っ赤だぞ!ね、熱?熱?」

超勘違いな馬鹿者ゼル。

「い、いえ、これは…」

「うわ〜た、大変だ!氷嚢!氷嚢!!」

「ゼ、ゼルさん…これは違いま…!…」



ボッ!(さらに真っ赤になる司書さん)

「…熱い、熱すぎる!熱がある!先生呼ばなきゃ!カドワキ先生ーーーー」

「ち、ち、ち…」

「血?!倒れたときどこかぶつけたのか?!うわーーー!カドワキ先生!カドワキせんせーいっっ!!」

「違いますっっ!!!」

「!!!!!…え…?」

「こ、これは!」

「はい…」

「これはですね…先ほどの生徒の会話を思い出したからと…今ゼルさんが…ごにょごにょ」

「あ、ああ!あいつらの会話をね…」

ボンッ!

今頃赤くなるゼル。

「…あ〜……本当に…あいつらときたら…ね…」

「ね、ねぇ。困りましたね…」

「あ、じゃあもう大丈夫…なの?」

「あ、はい。それはもう大丈夫です。良くなりましたから…」

「あ、じゃあ…良かった。俺慌てて格好悪ぃな」

「そんな…ゼルさんは心配して下さったんですから…」

気まずい空気が流れているこの二人。

実はキスを1回した事があるだけのとてつもなく清い関係(笑)

「最近の子達は進んでますね…」

「進みすぎなんだよ!俺らだってまだっ…!…あ〜…まだ…あ〜…(しまったぁ…)」

「……」

なにやらもじもじしている二人(照れ合っているらしい)

「あ、あのさっ!」

「は、はいっ!(もしかして…)」

ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

「あのっ!…俺!…俺さっ…」

「は、はい…(2回目?2回目のが来るのかしら?ど、どうしましょう)」

なにやら向き合い、姿勢を正す二人。

「こ、ここでってのもなんなんだけど」

「は…はいっ(そうよね、保健室で教官と司書が…なんて…いけないわよね…どうしましょう)」

「俺!…その…」

「……(でもゼルさんのこの切なそうな顔を見たら…私っ)」

目を静かに瞑る司書さん。

「ごめん!」

「…?(ごめん?)」(目を開ける司書さん)

「俺!君の分のパン食べちゃったんだ!」

「……は?」

「そういえばあいつらが来たからすっかり忘れてたんだけど。俺やっとパンを買う事が出来たんだよ今日!」

「…はぁ」

「でさっ!いつもお世話になってるから君の分も買ったんだ!」

「…はぁ?」

「でさ!食べちゃったんだよな〜…。自分で買えた喜びのあまり君の分まで」

「そうですか」

「で、今その事を思い出してさ…本当ごめんな」

「いいえー…どういたしまして」

「本当?!良かったー。今度買えたら絶対君の分も買うからさ!」

「いえ、別に結構です。ゼルさんの分だけで」

「いや!今度は絶対買ってプレゼントしてみせる!」

「そうですか、あ、私そういえば仕事が残ってたのでこれで失礼します」

「え?あ、そうなんだ…(なんか怒ってるか?)」

「はい。じゃあ。わざわざありがとうございました」

「お。おう…あ、図書館まで送「結構です」

「あ、でも「本当に結構ですから」

「あ、そ…うすか…あ〜…気をつけてな」

「お気遣いありがとうございます。では」





「…なんか怒ってたな…やっぱパン食べたからだろうな…(悪ぃ事したな)」

「よし!近いうちにまた絶対買ってあげようっと!」

…と固い決意をするゼルの姿がありました。

ってか見当違いもいいとこです(笑)




【あとがき】

はいっ!てなわけで今回はラブコメ?ラブコメ?みたいな感じのゼルバージョンですかね?(聞くな)
はいはい、米米クラブもビックリですね。あはは〜(乾いた笑い)
え〜…なんでこうなったかは不明です(不明なのかよ)
しかも今回リノアの元に走るスコールの様子も書こうとしてたのに
ゼル達のが長すぎて書けませんでしたよ(笑)
ってなわけで次の男はつらいよBはスコール達の話ですね。たぶん。
ってもここの予告はあまりあてにならないので微妙ですが☆
その前にこの話の私の伝えたかったニュアンスは果たしてちゃんと出せているのかも微妙。
ま・いっか〜(待て)

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